動物との触れ合いを通して人の心を癒すアニマルセラピー。犬や鳥などの身近な動物との触れ合いはもちろんのこと、イルカや馬といった大きな動物たちのセラピーも人気です。
アニマルセラピーは、単に動物に癒されるというものではなく、「自然とのつながりと共生」を考えるネイチャーセラピーでもあります。
元々、アニマルセラピーは「癒し」だけではなく、心の成長を促していくもの。動物に癒されるのではなく、動物に学び、しなやかで強い心と豊かな感性を育てていくセラピーでもあるのです。
動物とかかわる子どもたちの目が一番輝くのは、犬を撫でて「かわいい!」と声をあげて喜ぶ時よりも、むしろ、犬のお世話をしている時。ブラッシングしたり、お散歩したり、おやつをあげたりしながら、犬の喜ぶ姿にちょっと得意げな表情を浮かべている時です。
「誰かを喜ばせてあげられる、誰かの力になれる」という体験ほど、人の心に自己肯定感と自尊心を育ててくれるものはありません。癒される側よりも、癒す側に立った時に、人は自分に自信を持つことができるのです。
家庭や人間関係、あるいは災害など、辛い局面に立たされ、心が深く傷ついたとき、アニマルセラピーは人の心を癒し、回復させ、自分らしさを取り戻すプログラム。それは、大きな力、抗えない状況に傷つき、無力感を抱えた人の心に「自分は無力な人間じゃない、誰かの命を支えたり誰かを喜ばすことができる」という一人の人間としての誇りを取り戻させてくれるからなのです。
そういった活動につながるアニマルセラピーの学びは、地球環境の学びを含んだプログラムとなっています。青い海に遊ぶイルカたちと触れ合うイルカセラピーは、イルカの住む海についても知らなくてはいけません。愛くるしい姿から動物園などで人気のレッサーパンダやラッコは絶滅危惧種。美しい景観で人の心を和ませてくれる浜辺も、砂の過剰採取や汚染が問題になっています。久しぶりに自然に触れて新鮮な空気を楽しもうと思えば、森林開発の問題に出会う事になるのです。人間を含む多くの動物たちが生きる「地球」という環境について多くのことを知っていくことが、世界をもっと好きになるきっかけになるのかもしれません。そして、世界を好きになることが、自分をもっと好きになったり大事にしたりすることにつながったり、自分らしく生きることを見出せる力を育ててくれるのかもしれません。
アニマルセラピーコースは、地球環境や動物の事、そしてアニマルセラピーについて学ぶことができます。もちろん、アニマルセラピーの学びを通して、心理カウンセラーやセラピストをめざすこともできます。動物が好きで動物と一緒に活動したい方はもちろんのこと、自然に興味のある方や、人を回復させ成長を促し、豊かな情緒を育てるプログラムに触れてみたい、自分もそういうプログラムを提供してみたいという方はぜひご一緒いたしましょう!