子どもが無邪気に語る夢を、親は否定してはいけない

2022.10.06

子どもはだいたい、カッコいい刑事ドラマを見たら、刑事になりたいと言うし、次のクールで医者のドラマを見たら、医者になりたいと言い出します。でも、その度に親が「そんなの無理よ」とか「あなたの成績でなれるわけがないじゃない」と言うべきではありません。親がそんなことを言うと、子どもは「夢を語ると痛い目に遭う」と思うようになるので注意が必要です。では、親としてどんなふうに接していけばいいのでしょうか。

子どもが夢を語りやすい環境をつくろう

夢を語る度に親に否定されたり強制されたりすると、子どもは夢を語らなくなるし、語らないイコール考えなくなるのです。そして、子どもが夢を考えなくなって、進路を決める時期を迎えた場合、パニックに陥るのです。

だからこそ、普段から「あなたの夢は何?」と聞くことが大事なのです。

子どもは夢を語ることで、将来どんな大人になりたいのか、アウトプットする習慣ができるし、アウトプットしようと思ったら、普段からいろんな情報を取り入れようとするものです。

たとえば、「ウルトラマンになりたい」と言っていた子どもが少し大きくなって、「レスキュー隊員になりたい」と言い出しました。

子どもはテレビのボランティアのドキュメンタリーを食い入るように見て、「いいなぁ」と話します。そうして、親子で「この子は人助けがしたいんだな」とか、「人の役に立つことが夢の質としてあるんだな」と探求していくことが大切です。

「うちの子は本当にゲームしかしなくて、夢に興味がないんです」と言うお母さんもいます。これは、子どもが親と夢を語っていないから。そして、子どもは夢のもととなる夢の種を知る機会がなかったために、まだ空っぽの状態なのです。子どもが夢の種を知らない場合は、夢を聞いても、答えることができません。

親子で障害を持つ子どものドキュメンタリーを一緒に見て、親が「すごいね。この子は障害があってもこんなに頑張っているね」と話しました。

実はこの親が言ったささいな言葉が子どもの価値観にも繋がっていくのです。もし、子どもをいい子に育てたいと思うなら、子どもに向かって、いいことを言うよりも、同じものを見ている時に、親が何気なく言ったコメントが子どもに響くものです。

そうやって、子どもは少しずつ見聞を積み重ねていって、自分の価値観や夢の種が培われていくのです。

子どもが夢を語る度に親に否定されたり、強制されたりすると、やがて夢を語らなくなり、考えなくなるので注意が必要です。

夢をまったく語れない場合は、夢の種を集める必要があるのです。

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