チームがまとまらない4つのコミュニケーション

2022.11.28

団体競技の場合、まとまらないチームは勝てません。チームとしての総合力がなければ、試合には勝てないのです。

単純に、個人のパフォーマンスを積み重ねていった、または集めたのがチームの総合力ではありません。

個人のパフォーマンスを何倍にも引き上げる力、「チーム力」があって、チームの総合力になります。

では、「チーム力」とは何でしょうか?

今回はチームがまとまらない4つのコミュニケーションについてお話をしていきたいと思います。

不健全なコミュニケーションに要注意

チーム力とは「コミュニケーション力」と「チームへの思い」です。

コミュケーション力とは、目的を共有すること。チームへの思いは、わかりやすい言うと、ロンドンオリンピックの水泳チームが「康介さんが手ぶらで帰らせるわけにはいかない」と言った、雰囲気や思いです。

これには、北島康介というカリスマ的な選手に何かしてあげたいという後輩たちの思いが伝わってきます。

また、チームのなかで健全なコミュニケーションが起こっていたと想像できます。

逆に不健全なコミュニケーションとは何かと言うと、いくつかあるので、以下に記していきます。

①上の立場の人に全く物が言えない状態。

②誰かを生贄にして、「あいつはだめだよな」などとバカにすることで、コミュニケーションをとること。これは心理学では「スケープゴート」と言います。

③チームのなかで影響力のあるキャプテンと副キャプテンなど、実力がある2人の仲が悪いこと。チームはリーダー格のメンタリティに引っぱられるので、2人の仲が悪ければ、当然弱くなるのです。

④チーム内で起こりやすい「前進しない仲良し」。これは「監督にしかられたんだ」「ひどいよね。気にしなくてもいいよ」などと話し合う、成長の妨げとなる人間関係のことです。自分達にとって何の成長にもつながらない会話で仲良くなっていても意味がありません。もし監督にしかられたのであれば、本人は反省して何が悪かったのかを振り返るべきです。まわりは何も言わずにそっとしておくのが優しさなのです。

これらが起こっていない状況は、健全なコミュニケーションと言えるのですが、案外いずれかが当てはまってしまうことが多い物です。

もし、あなたがキャプテンで、選手が監督にまったくものが言えない状態なら、サブの立場にあるコーチと選手がミーティングする機会を設けてもいいでしょう。

チーム内で誰かをスケープゴートにしたり「前進しない仲良し」のような言葉が飛び交っていたら、「そういうことはしないように」とはっきり言えばいいのです。

仲が悪い2人がいれば「しっかり目的を共有して話し合って」と積極的に2人の関係を取り持ちましょう。

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