長いトンネルを抜けるには、行き先(目的)を見失わないこと

2023.01.05

スポーツでも人生でも勝ち続けることはなかなかありません。

一方である時期、負け続けるということはあります。今までより上のレベルで戦うようになった時などが、それです。

今回は、やってもやっても勝てない時期にどんな風に乗り越えていけばいいかについてお話をしていきます。

負け続けるといつしか自己肯定感が低くなるもの

上のレベルで戦うようになると、最初は負け続けることになります。

当然といえば当然の話です。レベルが上がると同時に、そのレベルのなかでは自分が一番下になるのですから。

そのレベルに対応できるようになるまでは、技術的にも体力的にも一生懸命練習するしか対策はありません。

どんなトップアスリートでもあり得る、やってもやっても勝てない時期。

チャンピオンになった経験のある選手ならば、その経験がプライドになっているので、「こんな実力のはずではなかった••••••」「あり得ない。恥ずかしい」などと、過去の栄光があるぶん、なおさらつらい思いをします。

人間は、あまりに勝てないと自己肯定感が下がってしまいます。

そして、ふてくされて練習に身が入らなくなったり、やけを起こすようになることもあります。

今までとは競うレベルが違う時は、最初は勝てません。でも、くさらずに、1つ1つの負けをよくよく見てください。負けは負けでもジリジリと少しずつ強くなっている負けであるはずです。

その少しの進歩で自己肯定感を落とさないようにして、「必ずどこかで突破できる」と思ってください。

毎日全力で練習に取り組み、相手の強い要素を研究して、きちんと自分のものにすることです。

ずっと勝てない選手にも、こう言ったことがあります。

「ここからやってもやっても勝てない長いトンネルが続きます。トンネルのなかは息苦しいものかもしれません。でも、ここでやけを起こしたり、引き返したら、元の世界に戻ってしまいます。次の世界に行くには、光が見えるまで、長く苦しいトンネルを進み続けなくてはいけません。今は強くなるために負けているのです」

そうして進み続けて、一度でも勝つと、次は2~3回に1回は勝てるようになります。ちゃんと力はついて、強くなっていっているのです。

ここでは、「長いトンネルの向こうに行きたい」と心底思うモチベーションが必要になります。

だから、自分は何のために競技をやりたいのか、どこに向かいたいのか、自分自身の「目標(ミッション)」を考えるようにしてください。

そうすれば、今日の試合の意味もわかります。

レベルが上がれば上がるだけ、必ず長いトンネルにつき当たると理解してください。そして負け続けたとしても、「今は強くなるために負けているのです」。

光が見えるまで前に進み続けましょう。

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