夫婦はお互いの価値観を実はよく知らない!?

2022.10.25

家族によくありがちなのは、家族をすごく大事にしているわりには、客観的に正しく考える機会がないということです。

おそらく、夫婦が深い会話をする機会は、そうそうないはずです。

夫婦間カウンセリングを行い、夫婦に個々の価値観を話してもらうと、お互いに「そうだったの!?」と驚いている場合が多いです。

夫婦は家族の基本なのですが、おそらく夫婦として何を話すべきなのかわからなくて、夫婦の価値観があまりないままに、時間だけがどんどん過ぎてしまっているケースが多いのでしょう。

お父さんが「こんな家庭がいい」と思っていても、お母さんはそう思っていない場合があります。

そこで夫婦で、お互いにいろいろとある家庭への家庭への価値観を折衷していく必要があるのです。

今回は夫婦間の価値観についてお話をしていきたいと思います。

夫婦で家庭への価値観を話し合って、擦り合わせていくことが大事

ある夫婦の話です。お父さんにとっては、「家に帰ったら、ビールを飲んで、テレビを見ながらソファにゴロンと寝ころぶ。これが究極の幸せだ」と言います。

でも、お母さんにしてみれば、「お父さんが子どもの前で酔っ払って、だらしなく寝ているのは最悪だ」と言うのです。

このギャップを擦り合わせていくことが大事です。

理想的なことや深いことよりも、毎日のちょっとしたストレスが積み重なっていくと、夫婦間の大きな問題になります。

夫婦間でこの身近なできごとを取り上げて、話し合ってみるだけでいいのです。

「ソファでお父さんが寝てしまうので、子どもはソファに座れない。それにお父さん、お腹を出して寝ていてだらしがない・・・・」とお母さんは言いました。

そこで「お父さん用のカウチソファを追加して、お父さんがそこで寝ていても腹が立たないアイテムを作ってみてはどうでしょう」と提案しました。

お母さんが「アイテムは何がいいですか?」と言うので、「子どもが可愛いと思う動物の毛布や、耳が付いたピカチュウの毛布なんかもいいかもしれないですね」と話しました。

お父さんが酔っ払って寝たら、ピカチュウの毛布をかけるのです。子どもは「パパは?」と聞いたら、お母さんは「パパは今、疲れたからピカチュウに変身中」と答えます。

実際にやってもらったら、子どもはお父さんが寝たあとも、同じリビングでお母さんとしゃべったり寛いで過ごすようになったそうです。

お母さんは「夫がお腹を出して寝ていた時は、この亭主、捨ててやろうかと思いましたけど、最近は夫にピカチュウの毛布をかけていて。それを見た時に、まぁ、いてもいいかなと思うようになりました」と話していました。

ちなみにそれを聞いたお父さんは「ええ、そうだったの?」と驚いた様子で、「これからは週に一度はお酒を飲むのをやめて、子どもと遊ぶようにするよ」と約束しました。

このように夫婦で価値観を話し合って、擦り合わせて、折衷案を作っていくことが大事なのです。

繰り返しになりますが、家族の基本は夫婦です。

夫婦が安定すると、子どもも安定するものです。

お母さんがお父さんにイライラして、「だらしない、だらしない」と言い始めると、子どもは不安定になります。

そうならないためにも、普段から夫婦で話し合って、価値観を擦り合わせるべきなのです。

夫婦だけの価値観で家族の話が進むのは、子どもにとってみれば、いやなこともあると思います。

だから、子どもがある程度大きくなってきたら、夫婦に加えて、子どもも一緒に、家族のルールを話し合う機会を持つようにしてみてください。

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