ミーティングに「評論家」や「傍観者」はいらない

2023.04.27

自分のチームはどんなチームなのか、どういったコミュニケーションを持っているのかは、会議やミーティングの様子を見れば、だいたいわかります。

チームのリーダーばかりがしゃべっていて、メンバーは話を聞いているだけの場合は、何ごとも上が決めて、下が従うトップダウン形式で成り立っています。

そのため、リーダーが いるときは機能するのですが、リーダーがいないときは機能しなくなります。

また、会議やミーティングで、なんの目的で結論を導き出したいのか把握せず、なんとなく話しているだけで、ディスカッションができていないチームもあります。

話の内容も言葉 は明瞭でも、意味は不明瞭。

とにかく時間通りに始めて、終わらせることがゴールになっているのです。

これでは会議やミーティングを行う意味がありません。

こうした形骸化された 会議を行っているチームは、当然結果も出ないのです。

意義のある会議やミーティングをするには、ひとりひとりが立ち位置をしっかりして、自 分自身の発言に責任を持ち、自分の意見を表現する必要があります。

さらにチームの王様を 決めるようなパワーゲームの会話になってもいけません。お互いが共通の目的のためにテーマを掲げて、色んな意見を出し合い、擦り合わせていくディスカッションが必要になるのです。

次に紹介する3つのポイントに着目してみてください。

・全員が発言しているか

限られた時間のなかで生み出すテーマや共有するテーマが明確であるか 声の大きい人がイニシアティブをとりすぎていないか

前述したように、チームのリーダーだけが話すのではなく、メンバー全員が発言することが大事です。

また、会議で話し合うテーマを明確にした上で、前もって自分の意見を準備し から会議に臨んでディスカッションをしたり、情報を共有する必要があります。

そして、声が大きい人といわれる人達の発言に、会議やミーティングは引っぱられやすいものです。

チームのなかにはよく「評論家」と「傍観者」がいます。

チーム と、会議やミーティングは全く機能しなくなります。

評論家はとにかく人の意見を批評する人です。

自分の意見は持っていないのに、人が提案 した意見に対して、「それはよくないんじゃないかな」などと批判します。

評論家に対しては、 会議やミーティングの議長が意味のある発言をし直してもらうよう促してください。

傍観者は自分の発言に責任を持っていない人です。

また、絶対に行動しないのも傍観者の特徴です。

たとえば、会議で「バジル入りのパンを商品化しましょう。

理由はバジルが女性 に人気があって、おいしいからです」という意見が出たとします。

そのパンが商品に値する かどうかの議論をするはずが、傍観者は「一般的にパンってどうかな」などと、調べてもいない一般論のようなものを語り始めるのです。

そうすると、会議はなんの議論をしているのかよくわからなくなって、混乱します。

人の意見に反対するにしても「僕はバジル入りのパンを商品化するのは反対です。なぜなら バジルはクセがあって、嫌いな人も多いと思うからです」と、主観を述べるぶんにはかまいません。

「わかりました。本当に人気があるかどうか、データをとって、調べてみましょう」 という会話になり、ものごとが前に進みます。

しかし、よくいる傍観者の発言では、ものごとが一向に進展しないのです。

「一般的にパンってどうかな」

「じゃあ、一般的に好かれていないデータがあるのですか」

「いや、自分は別に担当じゃないから」

「では、今の発言はなんですか。 どういう意図で発言なさっているんでしょうか」

「発言するように言われたから話しただけです」

会議の発言には、その人の人格が出ます。

このように、傍観者は自分の発言に全く責任を持っていないのです。

会議やミーティングでは、いつもみんながパワーゲームをせずに、健全に話し合うことが大切です。

それから常に自分ごととして話し、自分がどんな立場であっても、チームの責任者であるつもりで発言できているかどうか、意識するように心がけてください。

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