2022.10.04
子どもにのびのびとさせる意味をはき違えている場合もあります。制服がある学校で、親が「うちの教育方針で、ファッションは子どもの自由にさせています」と言うことがあります。
同じようなケースでは、親が子どもを朝起こさずに「うちはのびのびと育てていますから、子どもが起きたい時に起きればいいんです」と言うのです。いずれも親が子どもの自由にさせているという体裁で、本来子どもに教えるべき、規則やルールを放棄しているのです。
このままでは、子どもがきちんとした社会人になれそうにありません。では、子どもをのびのびさせるというのはどんなことなのでしょうか。
子どもにのびのびとさせるということは、「天才ストローク」を与えて、子どもの肯定感を上げたり、自分には価値があるとか、自分を絶対の存在として認識させることです。
そして、規則やルールは、団体やチームに入っている以上は、しっかりと守らせること。
もし、子どもが制服じゃない服を着ようとするなら、親は、
「何を着たって、あなたはあなたなんだからいいんじゃない。制服を着てもあなたの価値は変わらないんだから」
と教えればいいのです。
そうして、自分への肯定感や自分の価値を上げてきた子どもは、しっかりと規則を守れるものです。
学校とは、成績やスポーツで点数や順位などの評価を付けられる場です。評価が全てではないけれど、社会に出たら、同じように評価がつけられるものだと、子どもは学んでいかなくてはいけません。
さらに学校は、子どもにとって、大半がつまらないことばかりです。しかし、つまらないことを我慢するのが社会人への第一歩です。
社会に出たら、埋まらないことはよくあって、それを我慢できるのが大人なんだと教えるべきなのです。
親の仕事とは、一見無意味に思えるつまらない授業や、理不尽な部活動が、社会に出た時にいったい何の役に立つのか、きちんと紐付けしてあげることです。
「今、つまらないことや理不尽なことを経験していると、社会に出た時に経験していない人が挫けているところで、あなたは一歩リードできる。だから、すごいことなんだよ」
と教えるといいのです。
子どもは社会に出たことがないから、よくわからないのですが、何となく役に立つんだなとあとから思い出せるはずです。
子どもには、つまらないことや理不尽な経験が社会に出た時にどう役立つのかを教えましょう。そして、子どもが団体に入った以上は規則やルールをしっかりと守らせることも忘れないようにしてくださいね。