自分とチームとの「付き合い方」には3つのパターンがある

2023.04.12

「自分が行動を起こしてもチームは変わらない」「チームのことはトップが考えるから自分 には関係ない」と考える人は少なくありません。でも、本当にそうでしょうか?

チームはやはり自分の一部であり、自分はチームから色々な恩恵を受けています。

まずは、 自分とチームの「付き合い方」について、考えていきましょう。

自分とチームとの「付き合い方」には、大きくは3つのパターンが考えられます。

ひとつ目は、自分とチームとの関係が相思相愛な場合。

要は自分がチームのことが大好きで、チームからも愛されている関係が一番いいのです。

プロ野球の読売巨人軍と長島茂雄さん、 原辰徳監督がそうです。

ジャイアンツは彼らを大事にしていて、彼らもジャイアンツを愛しています。

これは完全な相思相愛パターンで、個人とチームの一番望ましい関係です。

ふたつ目は、どちらか一方のみが必要としている、つまり片想いの場合です。

自分はチー ムのことが好きでも、チームからは評価をもらえないケースがあります。

ジャイアンツに入りたくて仕方ないのに、ジャイアンツからはドラフト指名されない選手はたくさんいます。

企業でも、同じことが起こり得ます。

自分はこの会社にずっといたいのに、会社からは早退職勧告されてしまうことがあります。

片想いの場合、自分がチームや組織から必要とされるには、どうすればいいのか、常に考えていく必要があるのです。

特にブランド力のあるチームや、有名な企業であればあるほど、 競争率は高くなり、日常的に過酷な競争を強いられることになります。

ただし、チームの価値=自分の価値ではないので、自分自身をしっかりと持った上でチー ムに貢献する、という自立した考え方を持つ必要があります。

チームに所属する喜びや充実感を持つぶんにはいいのですが、所属していないと、自分の価値が感じられない場合はよくありません。

チームに所属しても、所属しなくても、自分の価値は一切変わらないのです。

これはチームとの相性と大いに関係があります。自分がどんなにいいピッチャーであっても、いいピッチャーが1人いるチームにいれば、なかなか自分にチャンスは巡ってきません。

しかし、ピッチャーがふたりしかいないチームなら、エースになれるかもしれないのです。

こうしたチームとの相性で出てくる問題は、よくあることです。

とにかく激しい競争に 打ち勝って、いつまでも強いチームにいたいのか。あくまでも自分を活かせるチームで働き たい、活躍したいのか。自分もチームも互いに選んでいく必要があるのです。

また片想いでも、逆にチームは自分を必要としてくれているのに、自分はチームのことが嫌だというケースもあります。

大企業から中小企業に出向するビジネスマンや、Jリーグの 1部から2部のチームにやむなく移籍するJリーガーがそうです。

どちらも、自分が望んだ チームではない、という思いがあるので、どうしてもギクシャクしやすいのです。

しかし、どのチームに行っても、やるべきことは同じで、自分の価値は変わりません。

ブ ランド力のあるチームにいるから自分の価値が高いわけではないし、そうじゃないチームにいるから自分の価値が低いわけでもありません。

これもチームとの相性がありますから、自 分がより活躍できる場を作っていけばいいのです。

J1からJ2のチームに移籍した選手であれば、より重要なポジションを任されたり、試 合の出場機会が増えることが当然あり得ます。所属チームが変わっても、自分の人生は続い ていくもの。単純に1部から2部に行ったことや、所属チームのブランドにこだわるのではなく、自分がどこでどういう人生を送りたいのかを考えることが大事なのです。

ビジネスでも同じで、前の会社のブランド意識を持ったまま出向先に行ったり、キャリアチェンジをしても、上手くいかなくなります。

その原因は、相手の期待値も、自分の期待 値も高いせいです。

お互いが相手に期待し合うから、結局は上手くいかなくなるのです。

やるべきことはどこに行っても同じなので、場所を変えても自分が活躍できることをしっかりと探していきましょう。そうすることによって、充実した人生が送れるはずです。

3つ目は、自分がチームのことが嫌いで、チームも自分を評価していない場合です。

双方が嫌いなのであれば、そろそろ次のキャリアを考えたほうがいいです。

相手から必要とされていないし、自分も必要としていないなら、一緒にいればいるほど不幸になるだけ。頭を切り替えて、次のキャリアを考えたほうが幸せになれるのです。

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