2024.01.29
キャロル・ドウェックの研究は未成年を対象としたものでしたが、世界的な企業も成長型マインドセットを取り入れています。
その1社がマイクロソフトです。
2014年にビル・ゲイツ、スティーブ・バルマーに続く3代目のマイクロソフトCEOに就任したサティア・ナデラは、成長型マインドセットこそが企業の成長にとって必要なことだと説いてきました。
そして、それを社内文化として根付かせるため のさまざまな取り組みを実行しました。
ナデラはドウェックのベストセラー書籍『マインドセット 「やればできる!」の研究』(草思社)がマイクロソフトの社内文化を変えたと主張しています。
確かに、ナデラのやり方はこれまでのどのCEOとも異なりました。
創業者のビル・ゲイツは自身が過剰と認めるほどのワーカー・ホリックのカルチャーを築き上げ、2代目のスティーブ・ バルマーは長期的な持続力よりも、短期的な売上を重視。
そのふたりとは対照的に、ナデラは根本的な企 業文化の改革を行いました。
1990年代以降、パソコンの普及などによって驚異的な成長を遂げたマイクロソフトですが、2000 年代に入るとライバル企業の台頭もあり、 停滞期に入っていました。
ところがナデラが成長型マインドセットを根付かせると業績が回復。
ナデラはマイクロソフト再興の立役者となりました。
成長型マインドセットは、個人だけでなく 超巨大企業にも有効なのです。