2022.10.08
親は自分ができないと思っていることは、自分の子どももできないと思いがちです。しかし、そうではなく、子どもは天才だと思わないといけません。子どもには夢を無責任に語らせることが子どもがのびのびと育つようになるポイントです。今回はどんな風に子どもに語りかけたらいいかを話していきたいと思います。
知り合いのお子さんは発育が少し遅くて、言葉を話すのが遅かったそうです。それでも、数字を一回で覚えたり、復唱したりして、数字に執着している傾向があると聞きました。
私は「すごいね。数学の天才だね。将来は数学博士かな?」と言いました。親もテンションが上がってきて、「そうかな」と言います。
ここで大事なポイントは、夢を語ることです。
「できる」「できない」ではなく、まだ子どもなのですから、無責任に語っていいのです。親がいちいち振り回されて口を挟むのではなく、子ども達はもっともっと無責任に、自由に夢を語っていいのです。
子どもが「将来ノーベル賞を獲りたい!獲れるかな?」と言ったら、親はもちろん根拠はないのですが、「できる、できる!もちろんできるよ!」と言えばいいのです。
メンタルトレーニングの基本はそこです。
私は選手が「オリンピックに行きたい」と言ったら、「行ける、行ける!行けると思うよ!」と言います。
もちろん根拠はありません。私が行けると思ったから行けるのだというだけです。
実際に客観的な根拠を示して、オリンピックに行った人はいないのです。オリンピック選手の子どもだって、オリンピックに行けるとは限りません。
身体能力や環境の面で考えてみれば、親の素質を受け継いでいますから、オリンピック選手の子どものほうが遥かに有利なはずです。
でも、実際は何となく近所の友達とトランポリンを跳んでいた子どもがオリンピックに行くものです。確率論ではなく、いい意味で、誰にでも行ける可能性は大いにあるものです。
子どもが「お医者さんになりたい。人の命を救いたい」と言った時、「ああ、すごくいいね」「なれるかな?」「もちろん、なれるよ!」とやりとりしていくと、子どもはすごく楽しいものです。
子どもが何にでもなれる気がすること、つまり万能感を持つことはすごく大事なのです。人間、「何でもできる」と思っている時は、本当に幸せな状態だと思うのです。
この万能感を持つことは、将来にも繋がっていって、「何でもできる」と思っている大人は無敵です。
逆に言えば「できない」と思っていたら、いつまで経っても「できない」ままですから。
また、受験で子どもが高校選びに悩んだら、小さい時から聞いていた夢の質が役立ちます。
「あなたは、5歳の時にウルトラマンになりたいと言っていたじゃない。お医者さんや消防士さんになりたいと言っていたこともあるでしょう。人の命を救うような道がいいんじゃない」
というようなアドバイスができるかもしれません。
そして、子どもから聞いた夢の質に応じて、いろんな選択ができる学校を選んでいけばいいと思うのす。
夢を語る子どもには「いける、いける!できるよ!」と声をかけることが大切なのです。