試合で負けて、落ち込んで帰ってきた子どもに何と声をかける?

2022.10.11

夢を持った子ども達は、日常的にいろいろと頑張って取り組んでいきます。さて、ここで皆さんに質問です。子どもが部活のテニスを頑張るようになって、ある日、試合でコテンパンに負けて、すごく落ち込んで帰ってきました。この場合、親は子どもに何と声をかけるべきでしょうか?これは非常に大事なクイズなので、あなたもぜひ考えてみてください。

負けても強くなる負け方がある

子どもが試合に負ける時は、いい時ではないので、いろんな影響を及ぼすことを理解してほしいのです。

だからこそ親が子どもに、いい時ではない、その状況をどう捉えるかを教えられたら、子どもの今後の人生にかなり役立つわけです。

いい時は、親が放っておいても、子どもはハッピーです。逆に子どもがきつい時こそ、親が必要で、親の欠けた言葉が、きつい時に子どもの頭のなかによみがえってきたらいいと思うのです。

さて、子どもが試合に負けて落ち込んで帰ってきた時に、何と声をかけるか。たとえば、子どもが負けてかわいそうだからなぐさめる、そっとしておくという親がいます。

でも、こうすると子どもは、自分は「自分はかわいそうな弱い子」だと思い込んでしまいます。

アイディア高等学院では、アスリート達に徹底して言っているのは、勝ち負けはあくまで結果であって、どんな天才であっても、負ける時はあるということです。

プロテニスのトップ選手のシャラポワだって、フェデラーだって、負ける時は負けるのです。

負けることは別に悪いことじゃなくて、大事なのは負けたことから何を学べるかだと思うのです。

そして、どんな戦い方をしたのか、どんな負け方をしたのかを追求していくのです。

アスリート達には、いつも「戦い方の質が人生の質なんだ」と言っています。

もっと極端を言えば、勝ち負けなんてどちらでもいいぐらいです。

私はいつもアスリートに「あなたは今日、これ以上はできないというぐらい全力で戦いましたか?」と聞いています。

もしそうであれば、コテンパンに負けたとしても堂々と胸を張っていればいい。

たとえ勝っても、相手の調子が悪くて適当に勝てたという試合は、何の自信にもならないわけです。

負けたとしても「やるべきことは全部やった」という人は、やはり胸を張っていられるものです。

アイディア高等学院の浮世満里子が担当したテニス選手は、フェデラーと対戦してボロ負けしたけれど、大喜びしていました。

実力の差がありすぎるので、言い方は悪いのですが、「負けるにしても、自信に繋がるようなカッコいい負け方をしてきて」と言ったそうです。

そうすると、選手は凄いもので何本かは相手の足元を抜いて、リターンエースを決められたのです。試合の結果は力量の違いで、一方的に負けているのですが、選手は世界で通用する技や攻め方を見つけられて、自信がついたのです。

そこで「何かこの負けから学べたことはありましたか?」と聞いたら、選手は「先生がいつも強い敵と戦わなければ強くならないと言っていたのは、本当にそうですね。このスピードに何とか追いついていくことで、世界のレベルがわかったので、明日から練習方法を変えられます」と言いました。

選手によると、世界レベルになると、ボールの伸びなどが全然違うそうです。要は、コテンパンに負けるということは、強い人と戦ったということです。強い人と戦えば、やっぱり強くなれる。負けても強くなることが大事なのです。

だから、親は子どもがコテンパンに負けてきても、「その負けから何を学べますか?」と聞いてあげればいいのです。

親が勝ち負けにこだわりすぎると、子どもは逆に混乱するのでおすすめしません。

もちろん、本人が勝つことに徹底して執着するからこそ、強くなれるのは大前提ですが、フェデラーに負けて多くの学びを得た選手のように、負けても強くなる負け方があるのです。

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