「目標達成」するためのプロセスを全員が認識する!

チームにとって、明確にするべき事柄は、チームの「目標」です。

たとえば、とあるスポーツチームがチームの目標に「優勝」を掲げました。

しかし、どう やって優勝するのか、細かいところまで言語化して、チーム内に伝えないといけません。

「優勝を目指します」と言っても、登山家が「山に登ります」と言っているのと同じなのです。

どうやって優勝するのか、目標達成までの道すじの詳細を話せなくてはいけないし、チー ムメイトひとりひとりの理解力に合わせて、きちんと伝えていく必要があるのです。

チーム に入ったばかりの新人は、「チームの目標は優勝です」と聞いても、優勝パレードや優勝カッ プを掲げているシーンしか、イメージできないのです。

しかし、ベテラン選手なら、これまでの経験から「海外での試合はものすごくコンディショ ンを崩しやすい。でも、体調管理をしっかりすれば優勝を狙える」とか「強豪国に優勢に立 たれても、焦らずにしっかりと粘り強く戦えば勝てる」という風に戦略を考えられます。

この戦略を具体的にチームに伝えていくことが必要なのです。

目標は優勝なのですが、「じゃあ、どうやったら優勝できるか」という問いかけのなかから出てくる、チームコミュニケーションが大事なのです。

アテネオリンピックの男子体操の団体で金メダルを獲得した米田功さんは、オリンピック の前に「どうしたら金メダルが獲れると思う?」という問いをチームメイト全員に投げかけ続け、ひとりひとりの意見にしっかりと耳を傾けながら準備をしたそうです。

どうしたら目標を達成できるかということを具体的に言語化して、チーム内で共有するこ とが目標を明確化するには欠かせないのです。