2023.05.22
ニューヨークにいるプロの心理カウンセラーで企業のエグゼクティブコーチの方から聞いた話です。
「部下に厳しいことを言いすぎると、あなたのパワーが落ちますよ」と言うのです。
上司が部下にある程度厳しく言うことは大事ですが、厳しく言いすぎると、部下のパワーは落ちます。
部下のパワーが落ちると、チームが弱くなり、ひいては上司のパワーも落ちます。
人に厳しく言いすぎると、自分のパワーが落ちてしまうのです。
それから、パワーが強い人は、いい意味でも悪い意味でも、その強さを周りに撒き散らします。
パワーのある社長が入ってきたら、社内にピリッとした緊張感が生まれ、社員は自然背すじが伸びるものです。チームには、適度に背すじが伸びるような場面が必要です。
しかし、それが過度になるとやはりよくないのです。
上司から「あなた達はだめだ。もっ と頑張るように」と言われると、部下は自分に対して否定感を持ってしまい、チームの力は 落ちてしまいます。
上司はチームを強くしようと思って言っているのに、結果的に弱いチー ムを作り出しているのです。
その落とし穴に早く気づくべきなのです。
パワーの強い人がリーダーになることはよくあります。
あるチームで、パワーが強く練習 熱心な選手がキャプテンになりました。
チームメイトに自分の練習メニューをきっちりやら せて、やらない選手には「何やってるんだ。それで勝てるのか」と叱り飛ばしました。
するとチームメイトの自信やモチベーションは下がり、その結果、チームは弱体化してしまったのです。
これは、自分にも他人にも厳しい優秀なリーダーほど、陥りやすい状況です。