多様性を認めるとパフォーマンスが上がる

2023.06.05

私の会社で言うと、「カウンセリング・メンタルトレーニングを通じて、社会に貢献する」 という会社の組織としての正しさが6割を占めていて、残りは個人の正しさに任せています。

正社員や契約社員、既婚、未婚、子どもの有無など、スタッフそれぞれの立場は多様性があっていいのです。

ただし、子育ても介護も許容するけれど、仕事の当日のドタキャンは絶対にしないという多様性のなかでのルールは存在します。

もしスタッフの子どもが熱を出したら会社に連れてきてもらって、内勤のスタッフが子どもを預かり、病院に連れていきます。

その間に本人には当日の仕事をしっかりやってもらうのです。

子持ちの女性でも責任ある仕事ができるという多様性を許容しているのです。

どうしても会社組織は、会社の規定の時間内に働けないと認めない傾向があります。

「子どもが熱を出したからといって、仕事をしないのはだめです」「親だから熱を出した子どもを放っておくわけにはいきません」。どちらも正論です。

ただ、「子どもがいる人は責任 ある仕事をできないから、やめてください」というのは、私はナンセンスだと思うのです。

会社としての正しさは6割程度にして、個人の多様性を認めたほうが個々の色々な才能を発揮しやすいのです。

正論は正しいことを言っているのですが、視野が狭くなるうえに、閉 塞感が生まれるものです。

本当は正しいかどうかもあまり重要ではないのです。

もちろん、私の会社がスタッフの子どもを預かって、何かあったときはどうするのかという問題もあります。

行動自体は正しく ないのです。ただ、スタッフ本人は「本当に助かっているし、感謝している」と言います。

また、多様性が許容されないようでは、独身のスタッフも「結婚して子どもが生まれたら仕事が続けられない」と思います。

正しさだけに捉われて、多様性が許されないチームでは、メンバーのパフォーマンスが下がってしまいます。

正しいかどうかでいうと、正しくはないけれど、正しくない行動をチームに取り入れることによって、チーム全体のパフォーマンスが上がり、結果を出していけるのです。

チームとしての正しさが並べば並ぶほど、個人は居づらくなるし、正しさだけを追求していくと、ひずみを生むものです。

正しさの隙間を見直して、みんなが幸せになる方法をとっていったほうがいいのです。

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