ふたりのキーマンが対立している場合

2023.07.31

一番面倒なのは、人間関係の強い「島」がふたつに分かれているときです。

いわゆる派閥なのですが、女性のチームの場合は、派閥という自覚がありません。

男性のチームの場合は、 派閥が出身校だったりして、わりとわかりやすいことが多いです。

明らかに対立しているふたりのキーマンがいる場合は、同じ質問をしてみます。

「チームが強くなるためにはどうすればいいですか」
片方のキーマンは「若手がもっと頑張って声を出していけば、私達はもっとやれるんです。

ミーティングも上の人達がいるから、若手は委縮して言えないだけで、若手だけでやればもっと話せると思います」と言いました。もうひとりのキーマンは「それは選手がどうこうできることじゃないから、監督が決めればいいんじゃないですか」と言います。

どちらがチームのリーダーの在り方として、ふさわしいかというと、明らかに前者のキーマンです。

だから、前者のキーマンをリーダーに据えて、チームを作っていく必要があります。

もしキーマンがふたりいても、対立せずに信頼関係で結ばれていれば、チームは上手くいきます。

よくいうチームワークとは、単純に仲よしかどうかではなく、チームとしてのコミュニケーションが機能しているかどうかが肝心です。

ビジネスにしてもスポーツにしても、ほとんどがチーム戦です。

いくら営業マンが高額の 契約をとってきても、工場との間に伝達ミスがあって、商品が納期に間に合わなかったら一 巻の終わりです。

サッカーなら、パスが繋がらなければ勝てません。チーム内のコミュニケーションが機能しているかどうかを図にしたのがソーシャルグラフなのです。

こうして、チームのメンバー全員が書いたソーシャルグラフからキーマンを探し出して、「チームのために」 という観点があるかどうか、質問をぶつけてみます。

チーム全員の意識を上げることはトライするべきですが、なかなか難しいものです。

しかし、面白いことに、キーマンの意識を変えれば、チームは変わるのです。チームにどういった環境や空気感を作るかは、チームに影響力のあるキーマンであり、リーダーです。

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