2023.08.15
第一線で活躍する営業マンに対して、メンタルトレーニングの観点でアンケート調査した結果、導き出された事実があります。良い成績を出しているチームと、そうではないチームでは、次のような点が明らかに違いました。
まず、良い成績を出せていないチームに関しては、使う言葉の多くが行動的ではなくて外面的でした。つまり、「頑張ります」とか「一生懸命やります」というような、気合いや根性に彩られた外面的な言葉が多かったのです。
一方、良い成績を出しているチームは、行動的な言葉を使うことが多いといえます。
「一日に何件訪問する」とか「何時から何時までにはこのようなことをする」というように、行動が実に具体的に書かれていました。
このように、良い成績を出している営業マンのチームは、自己管理において行動のマネジメントが成功しています。
もう一方は、一生懸命頑張る気合いと根性はあっても、 行動が具体的にマネジメントされておらず漠然としているために、結局、成績につながっていないのです。
ある時、アテネオリンピック体操競技の金メダリストでありメンタルトレーナーでもある米田功氏に対して、次のように質問してみました。
「朝起きた時にモチベーションが上がらない場合、米田さんはどうしていますか?」
「朝はだいたい、モチベーションは上がらないものなんです。体が辛く、疲れていることも多々あります。だから、モチベーションが上がるかどうかで自分の一日を決めてはいけないんです。モチベーションが上がろうが上がるまいが、まあ上がらないことの方が多いわけですけど、そういう時にも淡々とジャージに着替えて練習場に行くのです。 そうすると何となく練習が始まります。体を動かしていくうちに朝のだるさも取れてき て、しっかりとした練習ができるものです」
自分の気持ちやモチベーションよりも、まず自分がどういう行動を起こしたかをチェックすることがとても大切です。
金メダリストたちはすでに実践しています。行動は小さなものの積み重ねです。10のうちの一つか二つなら、変化を起こすことは簡単にできます。
まず、「行動だけが人生だ。行動に変化を起こせば人生が変わる」これが一番ダイレクトな答えでしょう。