行動日記を書く

2023.08.14

実際に、私たちが目標へ近づこうとする時、一番重視すべきことは何でしょうか?強い意志の力?恵まれた環境?そうではありません。

自分自身がどういう行動をとっているか、チェックする力なのです。

私たちの人生では、行動だけが実際に起こった出来事としてカウントされます。例えば、あなたが今、頭の中でどれだけ素晴らしい世界一周旅行をしているとしても、それが頭の中で思い描いているだけでは、決して実現したものにはなりません。

でも、旅行のパンフレットを請求して、そのパンフレットが家に届いたら、まず、パンフレットを請求したという事実だけがあなたの人生にカウントされるのです。

最近ではバーチャルなことがあまりにも多すぎて、行動だけが人生だと思っている人は少ないようです。

家の中に引きこもってゲームをしたり、インターネットで世界中の動画を見ることで世界中を旅した気分になっても、人生は何一つ変わっていないのです。

今までと同じような毎日がまた明日からも繰り返されるだけです。

仕事で強いプレッシャーを受けながらも、いつも高いパフォーマンスを発揮して、たまのオフに何もせずにリラックスするのならいいのかもしれません。

しかし単に、具体的な行動に重きを置いていないだけならば、大きな問題となります。

行動のみが自分の人生を彩っていくのです。

例えば、 「朝起きるのが辛かった」というのは感情ですが、「朝7時にとりあえず布団から出て、朝ごはんを食べて会社に行った」というのは行動です。

会社に行くのは嫌で嫌でしょうがなかったけど、遅刻せずに時間通りに会社へ行ったのなら、それは行動といえます。
「前から仲の悪かった同僚と険悪な雰囲気になって、相手がひどいことを言ってきた。 心の底からむかついた」 これは感情。でも、「ここで自分も言い返したら大人げないと思って良識的な行動を取った」、これは行動です。

このようにして、今日一日 どんな行動を取ったかを具体的に書いてみてください。
それらの行動は次の3種類に分けられるのです。

・自分の目標や理想に近づく行動 (↑)

・自分の目標や理想に近づかない行動(-)

・自分の目標や理想から、むしろ遠ざかっている行動(↓)

それらは、自分を向上させる上向きの矢印、現状と変わらない横棒、低下させる下向きの矢印の3つで表すこともできます。

例えば、一日の行動には次のようなものがあります。

朝仕事に行くのがすごく辛かった。何となく体がだるくて、食欲がなかった。

でも、 いつも通りに布団から出て、食欲がないながらも少し朝食を食べて、遅刻せずに行ったとします。

大嫌いなはずの朝が、行動レベルではきちんと自分の健康管理を保ち、仕事をしている上でも十分機能していることに気がつきます。すると、自分の行動に心から◎をつけられるわけです。

ところが、会社から帰ってきた時は、疲れているからといってダラダラとテレビドラマを見て、やらなければいけない勉強や仕事の資料に目を通すことなく、何となく時間を潰して、結局は寝てしまったとします。

仕事から帰った後は、朝の何倍もの時間があるはずでした。ところが、何となく体を休めるつもりでテレビを見続けたものの、取り立てて大きな感動があったわけでもなく、結局、神経も体も休まらなかった。この行動は、大きな×となることに気がつきます。

あれほど精神的に嫌だと思っていた朝は、自分の理想に近づくの行動をしていて、逆に、夜のゆったりリラックスしているはずの時間が、大きな×の行動となっていたことは意外です。

つまり、この場合、自分を変えていける可能性があるとすれば 夜の時間の使い方です。

1時間だけはしっかりと集中して、自分のための勉強や本を読む時間にします。

家に帰るとついそういう環境を保てないのであれば、会社帰りに近くの喫茶店に1時間だ け寄って、勉強してから帰宅するのも良いでしょう。

そうすれば帰宅してからは、思う存分好きなテレビを見ることができます。

やらなければならないことを気にして、イライラしながらチャンネルを回していた時とは雲泥の違いとなるのです。

このように、行動日記を書いていくことによって、24時間という限られた一日が中で、どのように行動の変化を起こせば夢に近づけるのか、理想の自分に近づけるのかがわかるようになります。

これをダイエットに応用したのが、記録式ダイエットです。

「頑張って痩せたい」という気合いを用いるのではなく、記録を用いるのです。

具体的には、一日のうち、何時に何を食べたかを記入していきます。それを元に細かく分析すると、「この時食べたケーキは大して欲しくなかったのに、惰性で食べてしまったな」とか、「ここではもう少し量を抑えられたな」と改善していけるのです。
自分の性格や考え方を大きく変えることはできませんが、小さな行動で 一つ一つ変えることができます。

例えば、今日はコーヒーを飲み過ぎて体に悪かったと思ったら、三杯に一杯は紅茶に変えてみるのです。

それだけでも体にはとてもいい変化が起こり、それが積み重なると大きな変化になります。それが行動の変化です。

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