つらいことに名前をつけよう!

2023.11.13

今回は、浮世先生のSNSからつらいときの乗り越え方についてお話をしていきたいと思います。

抗がん剤はとても不思議です。

普通、病気である身体に薬が入ってくると、症状が楽になった り、つらさを緩和してくれたりするのが、今までの薬の概念ですよね。

けれども、この抗がん剤というのは、飲めば飲むほど身体がきつくなっていく。

実際にはがんの痛みや苦しさがあるわけではないので、抗がん剤によってむしろしんどさや苦しさが増していきます。今までの薬という概念とは真逆で、これが私たちに少し混乱を起こしているような気がします。

ゼローダという名前の抗がん剤は、飲めば飲むほどだんだん体内に蓄積されて、私の身体にはよくない症状が出てきます。

けれど考えてみれば、このゼローダくんは身体中に無数に飛び散っているかもしれない私のがんの、小さな小さながん予備軍みたいなものをしっかりとやっつけてくれているのです。

そして、今以上がんが転移しないように、転移しても広がっていかないようなもの、自分を助けてくれるものというふうに、実は正義の味方のはずなんですよね。

そこで自分がいやだなと思いながらこの抗がん剤を受け入れるのではなくて、自分の何か好きなもの、自分を助けてくれるものというふうに、考え方を変えてみたらいいのかなと思いました。

そこでこの抗がん剤に「ゆきちゃん」という名前をつけました。

ゆきちゃんは私の大好きなアニメに出てくる、頭がよくてとってもかわいいヒロインの名前、「森雪」から取りました。

抗がん剤はとても白い錠剤だったので、ゆきちゃんと名前をつけて、逆に今までよりももっと違う感じで、抗がん剤を飲んでみることにしました。

毎日飲むたびに「ゆきちゃんよろしくね」 「ゆきちゃん助けてね」と声をかけながら飲んでみることにしたのです。それで身体のしんどさが何か変わるのかといえば、そんなことはありません。

けれど、しんどいことがずっと続くと、ついついもうやめたくなったり、飲むのを躊躇したり、口にお薬を含むことに恐怖心が出てきたりするのが、人間の常です。

なので 「ゆきちゃんよろしくね」と声をかけて、そして頑張って今日もゴクッと薬を飲む。

これが今の私の、一番の大切なお仕事なのです。

さて、半年の抗がん剤治療、2か月でようやく3分の1が過ぎました。

残りあと4か月。抗がん剤治療ゆきちゃん再開です。 抗がん剤にはホルモンを抑える薬も入っているとのことで、体調不良もありますが、痛みなどからまたゼローダ抗がん剤はないから平気、仕事もできるからいいや!とスルーする。

この鈍感力は自分を助けてくれます (笑)。

調子の悪いところばかり指折り数えていたら、それだけで1日時間を潰せますから、スルーできる不快さはスルーする。

私の服用する抗がん剤、 ゼローダは手足に副作用が出るのが特徴のようで、指先の皮がめくれたり、黒ずんだりするようです。それならば!ということで、黒ずみ対策で久々にネイルをしてみました。

病気になる前は、お店でネイルをしていたのですが、お店では爪を削るのですよね。

それがいやなので、お店に行かずに自分でしてみました。

ネイルってやらない人から見たら、なんでそんなめんどうなことするの?と思われるかもしれませんが、なんとなく身体の細部に意識を向けると、自分を慈しんでいる気がするんですよね。

特に病気中はどうしても髪やメイクなどがめんどうになる傾向があるので、そんなときにあえて美容室に行き、ネイルを気遣う。

派手なことではなく、自分の身だしなみを整えることは歳を重ねるうえでは大切なこと。

ノーメイクでも、胸を張って(今は片方しか胸はないけど。笑)、街を歩くこと、これすごく大切。

病気になっても自分の価値が落ちるわけじゃない。だけど身だしなみを整えないと、なんとなくみじめで悲しくなることもある

だから、おしゃれをして、たくさん自己肯定感を上げる努力をするのだ!

自宅でネイルをするキットを通販で安く揃えてみる。ああ、またこだわりだしてしまう、悪い癖(笑)

せっかくがんになったのだから、この機会にできることを増やしていきたい。自宅ネイルを楽 もう。合理的なだけでない豊かな時間。身体を慈しむこと。そして、できることを一つ一つ増やしていく。

さて、ゼローダゆきちゃん、また今月 てきたので、たくさん歩く&筋トレマンスリーにするぞ3週間よろしくね! 副作用はお手柔らかにね! 今月の健康目標!

ページトップ