親だけは、子どもを結果で評価してはいけない

2022.09.27

親は子どもを結果目標で評価しがちになってしまう可能性があります。たとえば、親族のほとんどが同じ大学の出身で、しかもその大学は超難関校でした。そのような家庭に育った子どもは、当然のように同じ大学を受験することが多いです。そこで子どもが意中の大学に受験して落ちた時に、親が結果目標に捉われていると、たとえ子どもが他のいい大学に入っても、「でも、同じ大学じゃないからね」と言う場合があります。これは、子どもの頑張りを親が全否定してしまっているのです。そんなときは、子どもとどんな風に接していけばいいのでしょうか。

親は常に子どもを「うちのは最高なんだ」と肯定することが大事

アイディア高等学院では、子ども達には、周りや社会があなた達をわかっていないのは当たり前だ、とよく話をしています。

たとえば、会社員の方であればわかると思いますが、上司や会社、社会は、結果でしか見ていないのです。営業職の人が一件も契約を取れていないのに、上司がプロセスを見て、「よく頑張ったな」とは言いません。

会社としては、結果が出せない人を雇っておけないのです。社会とは、必ず結果で評価してくるもの。だからこそ、結果に関係なく受け入れてくれる、親は家族の存在が必要なのです。

親は子どもを結果で評価せずに、否定しないことが基本です。

海外の映画を見ていて、「すごいな」と思った作品がありました。ゲイの人達がバレーボールチームを結成するお話です。

そのなかに元気のいい小さい男の子がいて、ゲイであることをカミングアウトします。近所の人が男の父親に「お前の息子は変態じゃないか」と言った時に、お父さんはものを投げつけて怒り出し、「何言ってるんだ。うちのは最高なんだ。娘であろうが息子であろうが関係ない」と言うのです。

親ですから、自身の息子の変化にはどこか複雑な気持ちがあるものです。でも、娘であろうが息子であろうが関係ないと言ってのける。私は、これが親の仕事であり、究極の親の姿だと思うのです。

もうひとつ別の映画で、古い田舎町に、子どもを身ごもっている娘が帰ってきたお話がありました。娘は子どもの父親については明かさないし、狭い田舎町だから妊娠して帰ってきたことが噂になるのです。

その時に娘のお父さんは、生まれてくる赤ちゃんを喜んで迎え入れ、「いいじゃないか。家族が増えることは幸せなことなのだから」と言うのです。

お父さんが心から赤ちゃんを歓迎することで、娘はものすごく救われるのです。これが家族であり、娘への究極の肯定感なのです。

よくあるのは「こんなふしだらな娘はうちの家の人間じゃない」とか「近所に顔向けできない」というもの。

でも、先ほどもお伝えしたように、世の中は結果でしか人を評価しません。だからこそ、結果では評価しない、親や家族の存在が大事になるのです。

親や家族は子どもを結果で評価するのではなく、親は常に子どもを「うちのは最高なんだ」と肯定していくことが大切なのです。

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