2026.10.23
「定期試験が近いのに、なかなか勉強を始めない……」
「本人に任せたら、結局うまくいかなかった……」
中高生の子どもを見ていると、自主性を大切にしたいと思いながらも、つい口を出したくなることはありませんか?
勉強の計画やスマホの使い方、将来の進路。成長するにつれて、子ども自身が決める場面は増えていきます。
では、中高生の自主性を育てるために、親はどう関わればよいのでしょうか?
ここで知っておきたいのが、心理学の「自己決定」です。
自己決定とは、自分の意思で選び、決めること。自分で選んでいるという感覚は、主体的に取り組む意欲と関係すると考えられています。
今回は、メンタルトレーナーが大切にしている3つの関わり方をご紹介します。
定期試験が近づくと、「そろそろ勉強を始めたら?」と言いたくなりますよね。
メンタルトレーナーは、そんなとき、まず本人がどう考えているのかを聞くことを大切にしています。
「定期試験の勉強、いつから始めようと思っている?」
「どの教科から取りかかりたい?」
最初から正解を教えるのではなく、本人が考える機会をつくるのです。
もちろん、「わからない」「まだ決めていない」という答えが返ってくることもあります。
そんなときは、試験日や課題を一緒に確認し、選択肢を整理するところから始めます。
自分で決める力は、最初から備わっているものではなく、小さな選択を重ねながら育てていくもの。
家庭でも、すべてを本人任せにする必要はありません。まずは、本人の考えを聞いてみることが第一歩になります。
自主性を育てようと、勉強計画を本人に任せてみた。
ところが、試験の結果は思うようにいかなかった……。
そんなとき、「だから言ったでしょう!」と言いたくなるのも、保護者として自然な気持ちかもしれません。
実は、自分で選ぶことと、失敗への向き合い方の関係を調べた興味深い研究があります。
ある研究では、使うストップウォッチのデザインを自分で選んだ場合と、他者から指定された場合を比較しました。
課題の難しさは同じでも、自分で選んだグループのほうが成功率が高く、失敗したときの脳の反応にも違いが見られたと報告されています。
この研究は、小さな選択でも、その後の取り組み方に関係する可能性を示しています。
メンタルトレーナーは、本人が決めたことがうまくいかなかったときも、結果だけで判断せず、一緒に振り返ることを大切にしています。
「今回、やってみてどうだった?」
「次は何を変えてみたい?」
すぐに答えが出ない場合は、無理に答えを求めず、気持ちを聞くところから始めることもあります。
失敗したからといって、次から親がすべて決めてしまうのではなく、本人が次の方法を考えられるように支える。
失敗を責めるのではなく、次の選択につなげていくことが大切なのです。
「勉強中もスマホが気になっているみたい……」
そんなとき、スマホを取り上げたり、勉強する場所を親が決めたりしたくなることもあるでしょう。
ここで知っておきたいのが、脳の「ワーキングメモリ」です。
ワーキングメモリは、情報を一時的に覚えながら、考えたり作業したりするときに使う働きです。
スマホの通知や周囲の音などに注意が向くと、目の前の課題に集中しにくくなることがあります。
メンタルトレーナーは、集中できないことを本人のやる気だけの問題にせず、どんな環境なら取り組みやすいのかを一緒に考えます。
「スマホの通知、どうしたら気にならなくなるかな?」
「自分の部屋とリビング、どちらが集中できそう?」
通知を切る、スマホを別の場所に置く、勉強する場所を変えるなど、方法はいくつもあります。
一度決めた方法が合わなければ、変えてみてもいいのです。
自分に合う方法を見つけ、調整していくことも、自主性を育てる大切な経験になります。
中高生になると、定期試験だけでなく、文理選択や高校・大学への進学など、将来に関わる選択も増えていきます。
そんなときに大切なのは、
「自分はどうしたいのか」
「そのために何が必要なのか」
を本人が考えられることです。
アイディア高等学院では、一人ひとりに専属のメンタルトレーナーがつき、生徒自身の気持ちや希望を大切にしながら、目標づくりや行動をサポートしています。
「どんなことに興味がある?」
「そのために、今できそうなことは何だろう?」
本人が自分の考えを整理し、納得して選択できるよう、一緒に考えていきます。
もちろん、自主性を尊重することは、すべてを子ども任せにすることではありません。
必要な情報や選択肢を伝え、困ったときには一緒に考える。そのうえで、本人が決められる部分は任せてみる。
そんな関わり方を大切にしています。
「本人に任せたいけれど、つい口を出してしまう」
「何を聞いても『別に』『わからない』と返ってくる」
「失敗したとき、どう声をかければいいかわからない」
親子だからこそ、心配が先に立ったり、感情的になったりすることもあります。
中高生の自主性を育てることは、声かけを一つ変えるだけで簡単にできるものではありません。
だからこそ、家庭だけですべてを解決しようとする必要はありません。
アイディア高等学院では、メンタルトレーナーが生徒の気持ちや考えを丁寧に聞きながら、自分で考え、選び、行動する力を育てるサポートを行っています。
保護者の方からのご相談も受け付けています。
保護者がすべてを教え、導かなくてもいい。
子ども自身が考え、選び、失敗から学んでいく。
その過程を、保護者とメンタルトレーナーがそれぞれの立場から支えていくことを大切にしています。
※本コラムは、家庭でできる一般的な心理・教育支援の一例を紹介するものであり、医療的な診断や治療を目的とするものではありません。心身の不調が続く場合は、必要に応じて医療機関などの専門家にご相談ください。
アイディア高等学院・中等部の個別相談会
学校生活や進路、不登校、親子の関わり方など、お気軽にご相談ください。保護者の方だけでのご相談も可能です。