ショックは誰にでもある

2023.09.17

私のがんはステージ1から2に移ったところだけど、左の胸はほぼ全部にわたってがんに覆われている。

結論的にはすべて乳房を摘出するという手術が好ましいということ。

私は数年前に、胆のう手術をしているので、手術すること自体はその時点でそんなに違和感がなく、がんに覆われた場所は、切ってちゃんと治せばいいんだというぐらいの思いしかありませんでした。

それよりも、これから仕事をどうしようとか、会社をどうしよう、どんな状況になるのか、ということがまったくわからなかったことが不安でした。

そもそもがんってどういう病気? 放っておくとどうなるの? 手術以外に治療法はあるの? わからないことだらけです。

がんという世間一般でいわれているような 病気について、いかに自分が知らなかったかということに気づかされる思いでした。

いろいろな病気についてもっと学ぶ機会があればいいと思いました。特にショックで泣いて……ということはなかったけれど、それでも自分の中でいろいろな思いがふき出してきました。

思考では割り切れない感情が次々と出てきます。

最初に感じたのは、「すごい孤独感」でした。

感覚としては自分が正常な社会からズバッと切り離されて、その崖の向こう側に1人で立たされている、そんな感じです。

今までは当たり前のように今日の延長線上に明日があって、明日の向こうに半年後や 1年後があって、やりたいことや勉強したいこと、これからどんどん展開していきたいことが、自分の中でつながっている人生でした。

ところが自分の中で過去から今までつながっていた人生が、そこが急にプツッと切 れてしまったような、そんな感じを受けました。

がんという病気を詳しく知らなかったけれど、わかっていることはたった一つ。

このまま放置をしておけば確実に私は死ぬのだということでした。

それから私はがんについて考え、がんと向かい合い、そしてどういうふうに取り組んでいくべきかということを考えていく期間に入りました。

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