2023.09.27
今現在、日本の医療体制においてセカンドオピニオンを探すのはとても難しいことだと思っています。
まず自分でどんな病院がいいかということが全くわからなくて、 インターネットだけを探しても、怪しげな民間療法にたどり着いてしまいがちです。
しっかりとした標準治療をしていただきながら、自分なりに納得のいく治療方針を患 者目線で話し合っていただけるドクターは、そんなに多くないのかもしれません。
私の場合は、何年か前にテレビ番組でご一緒したドクターのことを鮮明に記憶していました。
私はその番組でメンタルの専門家として呼ばれたのですが、その先生は健康の専門家として出演されていました。
患者のことを上から目線ではなく、常に私た ち目線でお話をされるその姿勢に、感銘を受けたのです。
番組が終わって楽屋まで戻る途中のエレベーターで、声をかけました。
「先生、今日の食と健康の話はとても参考になりました。先生はアンチエイジングの 専門の先生でいらっしゃるんですか?」とお聞きしました。
すると先生は、「僕はね、 乳がんが専門なんだよ」とおっしゃったのです。
びっくりしました。 「乳がんですか?」とお聞きすると、「そう、がんというのはね、 やはり細胞の老化なわけだから、それを防ぐのはどうしたらいいかという、その研究 をしているうちに、食事にたどり着いたんだよね」と爽やかな笑顔。「へぇそうなんだ、素敵だなぁ」と思ったことが思い起こされました。
そういえばあの先生、乳がんのご専門の先生で東京にいらっしゃるとお聞きした、と。そこでダメ元で先生の病院にお電話を差し上げ、実はかくかくしかじかでと説明をしたところ、予約を取ってくださり、診察をしてくださることになりました。
これが、私の今の主治医である、南雲先生との出会いになります。
南雲先生は当初他の病院で診察を受けている私に対して、気を遣ってくださったのか、「では、乳房再建の手術だけをこちらでやりましょうか?」とおっしゃいました。
私としてみれば、大きな病院よりも乳房専門のナグモクリニックでお願いしたほう が安心だという気持ちになりました。
手術は毎日何件もあるとお聞きしましたし(大 きな病院は手術は週1回)、そのためか予約も、2か月以内には必ず取れるとおっ しゃってくださり、とても安心してお任せすることができました。
その後、先生の考え方や自分の身体との向き合い方において、食事、生活習慣、運動習慣など、私自身のさまざまな価値観を大きく成長させてくれるものとなっていくのです。