大きな目標と負けることへの恐怖

2023.10.22

人はどうやってもかないそうにない敵と対峙すると、「負けても仕方が ないや」と心のどこかで思いがちですが、プロサッカー選手の遠藤さんはそう考えません。

「最初から相手にアドバンテージがあるならともかく、お互い0対0からスタートするんだから、試合に勝つ可能性はゼロじゃない。

それなのに、 「勝てるわけがない』と最初から諦めてしまう気持ちがわからない」という彼の発言は、的を射ています。自分より強い人、強いチームに負けることに対して「恐怖」という表現をしたのが、ユニークだなと思いました。

負ける恐怖があるから、日々のトレーニングも続けられる。やるべきメニューをこなさなかったら、 1年後、自分はフィールドに立てていないかもしれない。

そんなふうに、遠藤さんは健全なメンタリティで恐怖というものに真正面から向き合い、その恐怖を乗り越えてトップになるという目標のため、徹底して行動を取っているのです。このように怖いものに正面 切って向き合えるメンタルは、とてもタフです。

「目標なんて持ちたくない」という人もいます。目標を立てると、達成できなかった時に「できなかった」とダメージを受けて傷ついてしまう。

「目標を持つから、人間は不幸になるんだ」という考え方です。結果しか見ないから、目標を達成できなければ無意味だと感じるのでしょう。

たとえばサッカーを始めたら、プロになれなければ、サッカーをやっていた意 味もないと思ってしまう。

しかし目標を達成するために頑張ったことが、 さまざまな副産物をもたらすのも確かです。

サッカーであれば、仲間とプ レーすることで協調性を学べたり、体力がついたり、サッカーボールひと つで世界中の人とつながるスキルが身に付く、など。目標は、達成することだけに意義があるわけではなく、その過程で人を成長させてくれます。 ですからやはり、目標を持つのは人間にとって大切なことなのです。

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