グリット力がなければ世紀の発見もなかった!?

ここではグリット力によって成功を収めた偉人もご紹介しておきましょう。

イギリスの自然科学者、チャールズ・ダーウィン (1809 ~ 1882年)です。

偉大な発見を成し遂げた科学者のひとりとして世界中で知られているダーウィンですが、アンジェラ・リー・ダックワースの著書『やり抜く力GRIT(グリット)一人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』(ダイヤモンド社)によると、その足跡をたどった伝記作家たちは総じて、ダーウィンは決して人間離れした知能の持ち主というわけではなかった、と評しています。

ダーウィン自身も「決して頭の切れるタイプではない」と自らを分析しながらも、あることにおいてだけは決して譲ることがなかったようです。

それこそが、グリット力= 「やり抜く力」です。

自然科学に対する飽くなき探究心を燃やし続けたダーウィンは、ひとつの物ごとに対して、注意深く観察を続けました。

普通の人なら見逃すことでも、徹底的に突き詰めて考え、何度も、何年も検証を重ね、大きな成果を出したのです。

成果が出ないことに膨大な時間を費やすことは、並大抵のことではありません。

その先にある答えが見出せ ないとき、普通の人なら不安に押しつぶされてしまうか、「答えの出そうなもっと簡単な問題」に取り組もうとします。

しかし、ダーウィンはひたすら同じ問題を考え続けました。歴史の偉人たちは、得てして“天才”と称されることも多いもの。

しかし、その偉人たちでさえ 「情熱」と「粘り強さ」がなければ、目標を達成することはできなかったはずです。