2023.12.12
「やり抜く力」を育めば、自分が設定した目標 に対してたゆみない努力を続けられるようになります。
それは、子どもも大人も変わりません。
た だし、だれしもがアインシュタインやスティーブ・ジョブズ、マイケル・ジョーダンになれるかと問われたら、その答えは「NO」です。
なぜなら、グリットカ= 「やり抜く力」は“だれかになれる” 能力ではないからです。
あなたが 人生を歩むうえで設定した目標に対して「情熱」 と「粘り強さ」で後押しする能力なのです。
ですから、子どものグリット力を育もうとする場合は“だれかになれる”ではなく、“その子が目指す理想の自分になれる”ということを意識できるように導いてあげられるといいでしょう。
あなたが大人の場合も、今取り組んでいる仕事 や難しい問題について、「あの人のようにうまくやりたい」などと思う必要はありません。
もう一 度言いますが、グリット力は“自分よりうまく やっているだれか”の真似をするためにあるわけではないからです。
「だれかになりたい」と願うとき、往々にして 「私にはできない」という思い込みも内在しているものです。
もちろん、だれしもが限界を感じたり、もう無理だと思ってしまうことはあります。
でも、本当に「限界」 「無理」なのでしょうか? もう少し継続してみたら、もう少し粘ってみたら、 その先の結果は変わるかもしれません。
私たちの日常には挫折感を味わうシーンがごくごく当たり前のように転がっています。たとえば、こんな出来事が考えられます。
・営業で契約が取れなかった
→この仕事は向いていないと思ってしまう
・同じミスをして上司に叱られた
→自分の能力の低さを責めてしまう
・資格試験が不合格だった
→取得するのはもう無理だとあきらめてしまう
・人間関係がうまくいかない
→自分は社会不適合者だと思ってしまう
人間は誰しも失敗するものです。世紀の発見をし た歴史の偉人も、多くの人から尊敬を集める成功者も、失敗がまったくなかったかといえば、そんなことはないでしょう。
ほんの少しつまずいただけで、“これが自分の限界だ”と考える必要はありません。
「やり抜く力」を養えば、きっとこんなふうに 気持ちを立て直すことができるはずです。
・営業で契約が取れなかった
→資料やプレゼンの方法を変えて再チャレンジ してみよう
・同じミスをして上司に叱られた
→自分やチームのオペレーションに改善点がないか考えてみよう
・資格試験が不合格だった
→ 2年単位で計画を立てて毎日コツコツ勉強しょう
・人間関係がうまくいかない
→自分の言動を冷静に振り返り、アプローチ方法を変えてみよう
「やり抜く力」があれば、問題が発生してもひ とつずつ解決していくことができるのです。
もし、その解決方法を実践してもうまくいかなかった場合は、また別の方法を試してみればいいだけのこと。「やり抜く力」が強いということは、つまりはこういうことです。
・一歩ずつでも着実に前に進むこと
・自分が興味のある目標に粘り強く取り組むこと
・ハードな練習や課題を長期間継続すること
・何度失敗しても必ず起き上がること
グリット力の利点は、自分自身でコントロール できる点にあります。
才能や環境、機会といった、自分ではどうにもできない要因はグリット力には影響しません。自分のマインドひとつで人生を好転させることができる能力を活かさない手はありません。