2024.01.07
「普通」と言われると、「自分は特別ではないんだ」と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。
しかし、普通であることは決して悲観すべきことではありません。
研究者のブラッドレー・モーリスとシャノン・ゼンタルが2012年に行った実験では、興味深い結果がわかっています。
ふたりは、子どもたちを 「才能を褒める」「努力を褒める」ふたつの方法で 褒めたグループに分け、絵を描いてもらいました。
しかしその後、絵の中にミスがあることを伝えると、才能を褒められた子どものほうが、努力を褒められた子どもよりも、ミスに対する執着が2 倍も強かったといいます。
才能に恵まれ、自尊心が強くなると、努力する機会や動機をなくしてしまう可能性があるのです。
ということは、「普通」であるということのほうが、努力をすれば成功する可能性が高いともいえます。
「やり抜く力」は、持っていない人もいれば、すでに持っている人もいます。
しかし、「やり抜 く力」を持っていない人の8割が手に入れられる可能性がある、とするのは、認知神経科学のボ ブ・ドイチュ博士。
そう考えると、多少なりともすでに「普通」の 「やり抜く力」を持つ人にとって、これからその能力を伸ばすことは難しいことではないのです。