メンタルの状態を知る、「感情」のポイントとは

2022.11.07

メンタルを構成する要素は「思考」「感情」「行動」の3つです。

今回はメンタルを構成する「感情」について、「自転車に乗れない子ども」を例に出しながら、お話をしていきたいと思います。

「感情」のポイントとは?

練習のすえ、ようやく自転車に乗れるようになった時、子どもは「やった~!」と喜ぶものです。

そんなわが子を見た親からは、「すごい、すごい」とほめられます。

すると、子どもは得意になって、もっと長い距離を走ろうとしたり、スピードを出そうとしたりし、ただ自転車を乗れるようになるという目標から、一段上のレベルへと進もうとしているのです。

よい「思考」で練習に励んだ結果、目標を達成できました。

その時にしっかりと喜びを感じたり、まわりから評価されると、モチベーションはグンと上がります。

すると、次の目標ができたようです。これはよい「感情」です。

反対に嫌々練習するという悪い「思考」のなか、なんとか自転車を乗れるようになった子どもはどうでしょう。

きっかけは、親の期待に応えようとしただけですから、無事こなせたところで目的は達成できました。

「感情」としては、乗れたことよりも練習が終わったことに、ほっとしているだけではないでしょうか。

ひょっとして、親が正しくほめてくれて、もっと乗りたい気持ちになっているかもしれません。

でももし、練習中に親から「そんなこともできないのか」と言われていたとしたら、目も当てられません。

子どもは恐怖心に駆られながら練習をすることになるので、せっかく乗れるようになっても「できて当たり前なんだ」と思うだけでしょう。

これではモチベーションはまったく上がりません。

次のステップに行く気になれないでしょうし、自転車そのものが嫌いになってしまう可能性もあります。

子どもが自転車に乗れるようになった事実は同じでも、「思考」の時にあった違いよりも、「感情」面(モチベーションなど)では、より大きな違いが生まれてしまいました。

それは、そのあとの行動にも違いが表れてきます。

よい「感情」の子どもは、もっと上達しようと意欲がわくのに対して、悪い「感情」の子どもは、自転車に対する関心が薄れてしまいました。

何かをした結果で生じるのが「感情」です。「感情」次第で、次のステップに行く行動が決まってくるのです。

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