2022.12.12
気持ちのコンディションが整わないという状態は、競技を続けていくなかで、遭遇してしまうときもあると思います。
そして、プライベートのことで気になることがあって、試合どころじゃなくなってしまう状況に遭遇したとき、どんな風に気持ちを整えていけばいいかについてお話をしていきたいと思います。
気持ちのコンディションが整わない場合、プライベートでの気持ちの整え方に失敗をしています。
試合の1~2週間前は、大事な期間なので、プライベートでも意識して気になることを作らない、もしくはシャットアウトする環境を作ることが大切です。
他には、大きな大会に急に出ることになり、気持ちがついていかずに怖がっている場合があります。
選手は絶対に認めませんが、本心では「自分はまだこの大会に出るような人間じゃない」と思っているのです。
そこで、大きな大会に負けないように、自分の価値を上げていく必要があります。
「この大会がどれだけすごいものかはわからないけれど、あなたの将来の可能性とくらべたら、あなたのほうがすごいんじゃないんですか。私はあなたがこれからこの大会に毎年出る選手になると思っていますよ」
実際、選手はもっと上をめざしていますから、本人も「そうかな」と思うんです。自分の価値を高めた上で、試合で自分との約束をさせます。
「自分との約束は絶対に破れないよ。自分と何を約束しますか?」
「どれだけきつくても、最後まで集中力を切らさず頑張ります」
「そう、自分と約束したからちゃんと守ってくださいね」
この選手はケガで痛みを抱えていたので、大会2日目には棄権を考えるほどまでに悪化しました。
しかし、痛みを緩和するイメージトレーニングをしながら、最後は立っていられないぐらいになるまで戦い抜きました。
そばで見ている監督やコーチが、思わず涙ぐむほどの奮闘ぶりでした。そして、半年後には異例のナショナルチーム入りを果たしたのです。
気持ちと体、両方のコンディションが万全でない状況を突破した経験が、彼の自己肯定感を高め、より高いレベルへと引き上げたのです。
このように気持ちや体が万全でないことは、結果が出ない理由にはなりません。むしろ、整うことのほうが珍しいと考え、「コンディションは万全じゃないけど、勝たなきゃ」と思うようにしましょう。