2023.01.09
アスリートは感情にとらわれすぎると、急にパフォーマンスを落とします。
ミスジャッジで怒りにとらわれたり、大喜びしてテンションが上がりすぎたりして、できるはずのパフォーマンスができなくなるのです。
多くのアスリートは、この感情のムラを「性格だから」と思い込んでいますが、感情のコントロールはメンタルトレーニングで変えられるスキルなのです。
昔、アメリカのテニスプレーヤーにジョン・マッケンローという選手がいました。彼はよく怒ったり暴言を吐いて、マスコミの話題をさらっていました。
試合中、コートで怒りまくっているマッケンローですが、ウィンブルドンや全米オープンなど、世界的な大会で何度も優勝した名プレイヤーです。
そのため、彼の行動と結果を見て、「結果と感情のコントロールは関係ない」と言う人もいます。
でも、もしマッケンローが過剰な感情をコントロールできていたら、もっと強かったし、もっと記録を残していたのではと、私は考えます。
感情はお天気のように、変わりやすいものです。なくす必要はないのですが、とらわれてしまってはいけません。
怒りなどの感情にはエネルギーがあるので、試合中にあらわにすると、何だか力がみなぎる気がします。
でも、試合中にそれを表現し過ぎると、力みに変わるなどしてパフォーマンスがブレるので危険です。
女子プロゴルフの選手には、試合中に笑いながら移動するように指導しました。そうすることで、ミスした時の怒りや落ち込みなどの感情にとらわれずにいることができます。結果を出すことに集中できるのです。